自分を過小評価しない・「今」に集中する・実際に行動する~『図解 言志四録』~

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斎藤孝著「図解 言志四録 学べば吉」を読みました。

 

幕末に書かれた「言志四録」という書物についての解説本です。

 

言志四録」とはどんな本か、分かりやすく言えば「人生指南書」です。

 

著者は、江戸時代後期の学者・佐藤一斎(1772年~1859年)。

  

西郷隆盛や坂本龍馬、吉田松陰らも、この「言志四録」を、「座右の書」にしていたといいます。

 

この「図解 言志四録 学べば吉」は、著者の齋藤孝氏が「これは」と思えるような言葉を厳選して紹介している本です。

 

その中で、自分にとって印象に残った言葉が三つ、ありました。

 

それは、

 

自分を過小評価せず、「今」に集中し、実際に行動すること

 

の三つです。

 

①自分を過小評価しない

  

口を以て己れの行いを謗(そし)ること勿(なか)れ

 

ー自分の口で自分の行いを悪くいうものではない

 

p32

 

本当はできるのに「自分は全然ダメです」と言ったり、みんなの前で話す前に「口下手なので、うまく話せませんが」という前置きをする人がいます。

 

それって、無意味に自分を低く見せようとする行為なのですが、著者の齋藤孝氏は、「それは自己肯定力が低い」といいます。

 

自分への過小評価は、「ビビる」ことから来ています。自分の実力がさらけ出されたとき、「なんだ、この程度か」と思われるのが嫌だから、下に下にと申告する。自己申告を低めにしておけば、それよりは評価がましだろうという、臆病な計算が働くのです。

 

p33

 

要するに、あらかじめ言い訳をしておく行為なわけです。

 

また、いつも「私なんかダメだから」と弱音を吐く人は、相手からすると「そんなことないよ」と、いちいち励まさないといけなくなります。それが毎回となると、面倒くさいですね。

 

また、そういうふうに弱音ばっかり吐いているうちに、 気持ちも弱気になっていって、自己肯定力が低くなってしまうかもしれません。

 

そして何ごともビクビクオドオドしながらやることになって、失敗しやすくなってしまうかもしれません。

 

自信は大事です。

 

②「今」に集中する 

 

心は現在なるを要す

 

―私たちは、いつも心を「今」に集中しなければならない

 

p35

 

過ぎ去ったことを思い出してクヨクヨしたり、将来についてやたらと不安がらないで、「今」に集中したほうがいいよ、というお話。

 

これはその通りで、仕事でケアレスミスやらかすときも、たいてい別のことを考えながら「心ここにあらず」な時です。「現在」に集中できていない時です。

 

何かに失敗したとしても、それはそれとして、「今」に気持ちを切り替えないと、前に進めなくなってしまいます(ただし失敗に対する検証と対策は必要ですが)。

 

例えば、仕事でミスしたときも、すぐに気持ちを切り替える必要があります。

 

じゃないと、そのミスを引きずってしまい、また次から次へとミスを重ねてしまう、ということが起こりやすくなります。

 

なんであんなミスしちゃったんだろう…

またミスするかもしれない…

 

↑こういうことを考えながら次の仕事に取り掛かっても、いい仕事はできません。

 

過去の失敗や、将来の不安ばかりを考えて、「今」に集中していなかったら、知らず知らずチャンスを逃しているかもしれないのです。

 

この項を読んで、「今」やっていること、やるべきことを集中するようにしようと思いました。

 

③考えるだけで実行しないのはただの空想

 

無能の知は、是れ冥想にして、無知の能は是れ妄動なり

 

―ただ知っているだけで実行しないのは、妄想にすぎない。考えずに行うのは、思慮なき行いだ。

 

p43

 

「言志四録」を書いた佐藤一斎は「考えるだけで何もしないのは冥想」と断言します。

 

昔から「考えるだけで実行しない人」がいたということでしょう。

 

こういう人は今もたくさんいるかもしれません。 

 

「俺はいつかすげえ奴になるんだ!」と考えながら、そのために何をやるでもなく、ただ頭の中でそう思ってるだけなら、それは空想してるだけになります。

 

たとえばワンピースのルフィが、「俺は海賊王になる!」と言いながら、故郷の村から一歩も出ないでいたら、ただの残念な人です(笑)。

 

また、ある学者が、論理的に穴のない優れたビジネス理論を考え出したとします。

 

しかし、その理論を実際のビジネスに運用して、現実に有効であることを実証しなければ、どんなにその理論が優れていたとしても、たんなる空想でしかないということです。

 

※よって当ブログのこの記事なんかは、完全なる空想です。いつか実証できるといいんですけどね(^^;

 

今の時代にも通じる人生指南書

 

他にも様々な言葉があげられていましたが、特に印象に残ったのが、上の三つの言葉でした。

 

この解説本を読む限り、「言志四録」は現代にも通用する、普遍的な書だと思いました。

 

すぐれた書物と言うのは、時代を超越するものなのでしょう。

 

そのうち完訳版も読んでみたいと思いました。