映画【フォレスト・ガンプ】~ただ、まっすぐに人生を駆け抜ける~

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公開:1994年

 

「フォレスト・ガンプ」を観ました。

若き日のトム・ハンクスの好演が光る感動大作です。

 ※以下バレあり

 

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フォレスト・ガンプの回想 

バス乗り場のベンチに腰掛けるフォレスト・ガンプが、隣に座った人に、自分の人生を語り始めるところから映画は始まります。

 

 

フォレスト・ガンプは生まれつき背骨が曲がっていて、脚に矯正器具をつけて生活しています。

 

IQも低く、普通学校への入学に難色を示されるほどでした。

 

登校初日のスクールバスの中で、フォレストは他の子から隣の席に座るのを拒否されてしまいます。

 

そんな中、ジェニーと言う少女は、隣に座ってもいいと言ってくれました。

 

ジェニーはフォレストに色々話しかけますが、それに対するフォレストの受け答えがいちいち変なので、「あなたバカなの?」と言われてしまうフォレスト。

 

それに対してフォレストは「バカをする人がバカなんだよ」と答えます。

 

ある日、フォレストはジェニーと一緒に歩いてると、いじめっ子たちから石をぶつけられます。

 

ジェニーが「走って!フォレスト!」と言われ、フォレストは必死で走ります。

 

すると脚の矯正器具が外れて、足かせのなくなったフォレストは、砂埃をあげながらものすごいスピードで疾走します。

 

フォレストが水を得た瞬間でした。

ここから、フォレストの人生が疾走し始めます。

 

ベトナム戦争へ 

高校生になったフォレストは、いじめっ子から追われて逃げてるうちにアメフトのコートに乱入し、その足の速さがコーチの目に留まって、大学に進学することになります。

 

大学のアメフト部では、大会で大活躍し、ついにはケネディ大統領とご対面します。

 

無事大学を卒業すると、今度は陸軍に入隊。新兵たちを乗せるバスに乗り込むと、隣の席に座るのを拒否されるフォレスト。デジャヴですね。

 

しかし、ババという男は「座れ」と言ってくれます。ジェニーに続いてフォレストを拒否しない人間との出会いです。ババは、軍隊で金をためて、それを元手にエビ漁を始めるという夢を持っている男。

 

軍隊は、不思議とフォレストに向いていました。言われたとおりにシーツを直し、“Yes,sir”と答えていればいい単純明快さが、フォレストの性格に合っていたのです。

 

 

ベトナムに向かう前、フォレストはジェニーに会いに行きます。

 

ジェニーはストリップ劇場で歌手をやっていました。その自分の境遇に不満があるのか、フォレストにきつく当たります。フォレストは「I love you」と伝えますが、「愛が何なのか知らないくせに」とあしらわれてしまいます。しかし別れ際には「もし危ないと思ったら、勇気など見せないで、走って!走って逃げて!」と言われます。

 

そしてベトナムへ。そこではダン隊長と出会います。

 

「俺に敬礼するな!大将だと思われて狙われるからな」と言いながら、野営地でバーベキューをやるダンの部隊。それ、煙で敵に居場所がバレるんじゃ…(^^;

 

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ダン隊長のもとで戦場暮らしが始まったフォレストとババ。

 

ある夜、ジャングルで夜営してると、ババがフォレストに語り掛けます。

「俺とお前は相棒だ。戦争が終わったら、一緒にエビ漁をやらないか」

フォレストは二つ返事でOKします。

 

ある日フォレストの部隊は、突如として敵の猛攻撃に遭い、壊滅的な被害を受けます。フォレストはその俊足を活かし、銃弾が飛び交う中を走り回り、負傷した仲間を何人も救い出します。ダン隊長のことも救い出します。「誰が助けろと言った!俺はここで華々しく戦死するんだ!」と罵倒されながらも、安全な場所まで運び出します。しかし、ババが見つかりません。

 

再び前線に引き返すと、倒れたババを見つけます。ババは致命傷を負っていました。そしてフォレストにとって忘れられない一言をつぶやきます。

 

家に帰りたい

 

いつも無表情か、ニコニコしてるフォレストが、作中で初めて悲痛な表情を見せます。このシーンは思わず、もらい泣きしそうになりました…。

 

親友なんて、そうそう得られるものじゃない

 

フォレストとババは、傍目には会話が成立してないように見えましたが、フォレストからすればババは、自分のことを拒否したりせず、気さくに話しかけてくれる相手。ババからすればフォレストは、自分のエビの話を嫌な顔せずに聞いてくれる相手。二人はたしかに、息の合った同士なのでした。

 

戦場で尻を負傷したフォレストは、入院生活を謳歌します。なぜか卓球に夢中になり達人レベルにうまくなります。

 

対照的に、フォレストに命を救われたものの、両足を失い、生きる希望を失ったダン隊長。

 

ある夜、ダンはフォレストをベッドから引きずり降ろし「俺は名誉の戦死を遂げるはずだった!もう二度と歩けないんだぞ!貴様にわかるか!俺を見ろ!どう生きればいい?」と悲痛な叫びを浴びせます。

 

翌日、ダン隊長はフォレストに別れも告げずに帰国します。

 

 

帰国後、大統領に会ったり、反戦運動でスピーチをやる羽目になったり、卓球選手として中国に行ったり、ジョン・レノンと共演したりするフォレスト。

 

ジェニーとも再会。ジェニーはヒッピーとなり、反戦活動に身を投じてます。二人は昔のように楽しく話をしますが、しかしそれもつかの間。ジェニーは「私たちの道は違う」と、フォレストの元から去ってしまいます。

 

ダン隊長とも再会。足を失ったダンは、酒浸りの荒んだ生活を送っていました。フォレストは「船を買ってエビ漁をやります。ババとの約束ですから」と語ると、ダンは大笑いし、「お前が船長になる日が来たら、俺が一等航海士だw」と、本気にしません。

 

 

その後、陸軍を除隊になったフォレストは、ババとの約束通り、エビ漁を始めます。

 

しかし、なかなか思ったようにはエビが釣れません。

 

そんなある日、ダンがフォレストの元に現れます。

 

「海で運試しをしたくなってね。言ったろ?お前が船長になったら俺が一等航海士だと」

 

荒んだ生活を送っていたダン隊長ですが、有言実行のフォレストを観て、いてもたってもいられなくなったんでしょう。人って、今の自分の境遇から脱したいと思っても、何かのきっかけがないとなかなか行動できないものですが、ダン隊長にとってはそのきっかけがフォレストだったのです。

 

走るフォレスト

ダンを加えても、なかなか結果が出ませんでしたが、ある日神の力が働きます。大嵐が来て、沿岸のエビ漁船が全滅。しかし海に出ていたフォレストたちの船は無事。そっから漁場を独占したフォレストたちは、ウハウハ状態となります。船を何隻も持ち、会社も巨大化します。

 

そしてある日、ダンがフォレストに伝えます。

 

命を救ってくれたこと、礼を言うよ

 

あれほどフォレストを罵り、人生に絶望していたダンが、フォレストと一緒に過ごすうちに、前向きに生きることができるようになったのです。いいシーンです。

 

会社が大きくなっても、相変わらずダンと一緒に船の上で過ごしていたフォレストですが、ある日フォレストの母が病気だという連絡が入ります。慌てて見舞いに行くと、だいぶ悪い様子。

 

フォレストの母は「人生はチョコレートの中身。食べてみるまで分からない」という言葉を残して亡くなります。

 

その後、会社を離れて実家に戻るフォレスト。ダンがフォレストの取り分を、当時無名のアップル社に投資してくれたおかげで、フォレストは金に困らない悠々自適の生活が送れるようになります。

 

そんなある日のこと、フォレストの元にジェニーがやってきます。

 

前にフォレストと別れてから、ドラッグに手を出したり、自殺未遂をしたり、ボロボロな生活を送っていたジェニー。

 

そのままフォレストの家に住み着き、フォレストにとっては楽しく幸せな日々を送ります。そしてある夜「結婚しよう」と告げます。「私なんかと…」と言うジェニーに「僕は愛が何かは知ってるよ」と応じるフォレスト。その夜、二人はついに結ばれます。

 

しかし、翌朝ジェニーは家を出て行ってしまいます。なんで?って思いますが、最後まで観て、かつ勘のいい人なら何となく理由がわかるかと(後述します)。

 

 

 

ジェニーに出て行かれたフォレストは、衝動的に走り出します。

 

そして走り出したまま止まることなく、アメリカを横断しちゃいます。

 

そのまま3年走り続けてたら、有名人になってテレビのインタビューを受けたり、

 

信者ができたりと、大ごとになります。

 

しかし本人は「走りたいから走ってるだけ」。

 

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そして唐突に走るのをやめて、家に戻ったフォレストのもとに、ジェニーから手紙が来ます。

 

ここで回想シーンが終わり、現在進行形となります。

フォレストガンプがバス乗り場のベンチに座っていたのは、ジェニーに会いに行く途中なのでした。

 

別れ

ジェニーの家を訪れると、一人の男の子がいました。

 

なんとフォレストとジェニーの子です。

 

驚くフォレスト。「頭は…どこか…大丈夫なの?」と聞くフォレスト。

 

なんだかんだで自分の障害を気にしていたのですね。ちょっと切ない。

 

ジェニー「とても利口よ。学校で一番」

 

フォレストは二人を自分の家に招きたいと提案します。

 

ジェニーは「自分は不治の病だ」と告白します。

 

「それなら僕が看病するよ」とフォレスト。

 

二人は結婚することになります。

 

結婚式はフォレストの家で。

そこに、ダンも顔を見せます。義足を手に入れ、フィアンセを伴って。

 

その満面の笑顔により、かつて人生に絶望していた頃の面影がまったくなく、完全に立ち直ってることが分かります。見ていてこっちまでうれしくなります。

 

 

 

さて、結婚したのもつかの間、ジェニーは病気のために死んでしまいます。

またしても、フォレストの前から姿を消すジェニー。しかも今度は永遠に…

 

おそらくですが、ジェニーの病気はHIV的なものでしょう。ジェニーはそれまでも、トレンドのファッション、トレンドの思想にそのまんま流される人生を歩み、マリファナやドラッグにも手を出してる描写がありました。その流れで行くと、当時、話題となっていたHIVに話を繋げるのは、突飛な解釈じゃないと思います。なので、それに罹患してることが分かってから、最後の心のよりどころだったフォレストの元を訪れ、けどそのことを言い出せず、フォレストの元から去ったのではないでしょうか。その後、息子を産みますが、おそらくはじめはフォレストには迷惑をかけず一人で育てようとし、しかし息子は何の障害も疾患もないことが分かり、かつ自分の命もいよいよ危ないとなって、フォレストに本当のことを話す決意をし、息子を託すことにした。そんなふうに僕は解釈しました。

 

映画のラストは、フォレストの息子が通学バスに乗るところを見送るところで終わります。かつてフォレストも乗り込んだバスです。ジェニーと出会った場所です。

 

そこに、二人の子供が乗り込んでいくのでした。

 

 

我が道を行くフォレストの魅力

フォレストは、とにかくマイペースで、我が道を行きます。

 

それでいてまったく憎めない。周りの人に良い影響を与え、認められる。

フォレストは全力疾走をするとき、ひたすらまっすぐ走ります。故郷の田舎道でも、アメフトの試合会場でも、ベトナムの戦場でも、3年間アメリカ中を走っていた時も。

 

人生も、こういうふうに自分の道をまっすぐ進むことができたら、と思う人は多いんじゃないでしょうか?

 

 

 

評価:★★★★☆(4/5点)